ウンブキアナゴを保護へ 天城、初の町天然記念物指定

天城町初の天然記念物に指定されたウンブキアナゴ(提供写真)

天城町初の天然記念物に指定されたウンブキアナゴ(提供写真)

 天城町教育委員会は4月30日付で同町浅間湾屋洞窟「ウンブキ」に生息する「ウンブキアナゴ」を町の天然記念物に指定した。ウンブキアナゴは国内では天城町でのみ見つかっている希少種。町文化財としては35例目の登録となり、天然記念物の指定は同町で初めて。同教委は「指定により地域住民へ周知し保護を進めたい」としている。

 

 同町文化遺産データベースによると、ウンブキアナゴは成体で全長約50㌢。ウナギやアナゴよりウツボに近く、えらの後ろに胸びれが無いのが特徴。海水と淡水が混ざる汽水域の洞窟という同様の環境で生息するアナゴは世界全体では5カ所で見つかっている。

 

 2011年12月に自然写真家の山田文彦さん(54)=同町在住=が捕獲し、14年2月に日本初確認が分かった。天然記念物指定について山田さんは「アマミノクロウサギが国の天然記念物に指定されたのが1921年なのでちょうど100年前。ウンブキアナゴも県や国の天然記念物になってほしい」と話した。

 

 昨年にはウンブキ内で密漁目的とみられるトラップが見つかっており、監視カメラの設置や徳之島地区自然保護協議会がパトロールするなどして対策しているという。

 

 山田さんは「簡単に歩いて行ける汽水域という恵まれた条件があだになっている。天然記念物になることは保護の観点からも重要」と指定の意義を強調した。