デイゴ治療を継続、瀬戸内町諸鈍 樹木医「葉の色、量とも良好に」

デイゴの近くに土壌改良資材を埋め込む作業員=22日、瀬戸内町諸鈍

デイゴの近くに土壌改良資材を埋め込む作業員=22日、瀬戸内町諸鈍

 瀬戸内町は加計呂麻島諸鈍のデイゴ並木について、昨年度に続き樹勢回復事業に取り組んでいる。事業を受託した東京都の木風(後藤瑞穂代表取締役)や下請け企業が13日から現地入りし、専門家による薬剤散布や土壌改良などの治療を行っている。23日まで。

 

 県の2020年度県特定離島ふるさとおこし推進事業を活用し、事業費は約960万円。今年度もツリークライマーによる枯れ枝や病気の枝の剪定(せんてい)、土中での液肥散布、土壌改良資材の埋め込みと同時に、挿し木による後継樹の育成などを進めている。

 

 昨年度から治療に当たる樹木医の後藤代表取締役は「昨年より葉の色、量とも良くなっている。空洞や腐朽による枝の落下など住民の危険性をなくしながら、来島される方が観光を楽しめるようにするためには、肥料をあげ、手入れを継続する必要がある」と強調。「手入れを通して地域の方と結びつき、貢献できたら」とも話した。

 

 諸鈍のデイゴ並木は、最も古い木の樹齢が300年余りといわれ、町文化財に指定されている。開花期の5月ごろには深紅の花が海岸線を染める観光名所としても知られる。08年にデイゴに寄生する外来種の害虫デイゴヒメコバチ等による被害が初確認された。現在残っている樹木は62本。

 

 町立図書館・郷土館の重村一人館長は「今後も樹勢回復を図り、文化財の保護、保全、地域住民や観光客の安全と利便性を図っていきたい」と話した。事業は21年度も実施予定。