ヒシクイ奄美で羽休め 国天然記念物、宇検村に飛来

集落内で羽を休めるヒシクイ=19日、宇検村生勝

集落内で羽を休めるヒシクイ=19日、宇検村生勝

  国指定天然記念物の野鳥ヒシクイが宇検村生勝に飛来し、水辺で羽を休めている。愛らしい姿で集落の住民らに親しまれているが、「県道を横切ることもあるので心配。車の走行に気を付けて」と注意を呼び掛けている。

 

 ヒシクイはガンの仲間。全長83センチ。繁殖地のロシア・カムチャツカ半島周辺から国内では東北、北陸地方などに冬鳥として渡来する。日本に飛来するのは亜種のヒシクイ、オオヒシクイの2種。環境省のレッドリストでそれぞれ絶滅危惧Ⅱ類、準絶滅危惧種に分類されている。

 

 NPO法人奄美野鳥の会によると、奄美にはまれに飛来する。生勝に飛来したのはヒシクイで、今年に入って同市住用町でもオオヒシクイ1羽の飛来が確認されている。

 

 生勝出身で野鳥写真家の与名正三さん(67)が9日朝、生勝川の中流付近で確認した。あまり動かないので心配していたが、水辺に自生するクレソンを食べたりしているうちに、1週間ほどで飛べるようになった。現在は生勝川の河口付近で見かけることが多いという。

 

 集落でのんびりと過ごしている様子に、与名さんは「今では生勝のアイドル」と目を細め、「ちゃんと旅立って北へ帰ってほしい」と話した。