ホソカタムシ類で新種認定

2017年07月17日

新種に認定されたアマミツヤナガヒラタホソカタムシ(西さん提供)

新種に認定されたアマミツヤナガヒラタホソカタムシ(西さん提供)

 

 奄美大島の山中でこのほど、昆虫ホソカタムシ類の新種が発見された。見つけたのは奄美市の昆虫愛好家、西真弘さん(45)で、和名「アマミツヤナガヒラタホソカタムシ」と命名された。同類で「アマミ」を冠した和名が付いたのは初めて。

 

 西さんは奄美大島の3カ所で2014年5月と15年5月に同種を採取した。日本の動物学者で横浜国立大学の青木淳一名誉教授(82)=東京都=に分析を依頼し、今年6月末発行の日本甲虫学会誌「ELYTRA」で論文が発表された。学名には発見者・西さんと、命名者・青木さんの2人の名前を入れた。

 新種アマミ―は体長2・7㍉で黒褐色、枯れた木に生息する。青木名誉教授によると、土壌性のツチホソカタムシにそっくりだが、後ろ羽があり、「ツヤナガヒラタホソカタムシとツチホソカタムシの中間に位置する種で、土壌性に向かって進化途中のようだ」と特徴を述べた。

 今回の発見について、青木さんは「小さな個体によく気付き、捕らえた。先に見つけられた悔しさもある」と西さんをたたえた。西さんは「奄美は本土と比べ、解明されていない部分が多い。自分の力で新発見できることにやりがいを感じる。今後も調査を続けていきたい」と話した。