奄美大島、徳之島の国立公園、管理運営計画策定へ

奄美大島と徳之島の国立公園の管理運営計画案について協議した検討会=26日、奄美市名瀬

奄美大島と徳之島の国立公園の管理運営計画案について協議した検討会=26日、奄美市名瀬

 奄美群島国立公園奄美大島地域および徳之島地域管理運営計画策定検討会(座長・星野一昭鹿児島大学特任教授、委員2人)の第3回会合が26日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。関係者ら約40人が出席。事務局の環境省が2島の国立公園に関する保全・利用策などを盛り込んだ計画案を説明。出席者から国立公園の柱の一つ「環境文化型」に関して、計画の充実を求める意見があった。同省は今年夏にもパブリックコメント(意見公募)を行い、計画を策定する方針。

 

 管理運営計画は、自然公園法に基づいて国立公園の適正な保護、利用を推進する目的で群島内5島を対象に策定する。奄美大島と徳之島は世界自然遺産の候補地となっていることから、先行して策定を進めている。検討会は今回が最後となる。

 

 計画案では国立公園の2本柱に掲げた「生態系管理型」「環境文化型」に基づいて、▽世界自然遺産としての価値を守り続ける▽自然と人が深く関わり共生してきた文化を大事にする―などの将来像を設定。基本方針として▽生態系の持続的管理▽環境文化の継承支援▽持続可能な観光利用の推進―など5項目を示し、それぞれ具体策を盛り込んだ。

 

 会合には国、県、2島の8市町村、民間団体の代表らが出席。協議では「全体的に自然保護に関する記述が大部分を占めている。環境文化について計画の中で膨らませると両島の魅力が明確に示される」という指摘があった。

 

 委員の高梨修・奄美市立奄美博物館長は「島々の自然条件の説明は分かりやすく丁寧に書いているが、環境文化は分かりにくいことがある。計画にある『集落との連携促進』を重ねることで集落でも自己確認ができ、保全につながる」と提言した。

 

 星野座長は「いろんな人の意見を取り入れた計画案になっている。奄美大島、徳之島の自然をしっかり守りながら、地域の豊かな暮らしにつながることを期待している」と述べた。

 

 喜界島、沖永良部島、与論島の3島では2019年度、計画策定に向けた調査や地域住民との意見交換会を実施する。