IUCNが推薦区域再編で助言 奄美・沖縄世界自然遺産科学委

推薦書の修正案をおおむね了承した奄美・沖縄の世界自然遺産候補地科学委員会=10日、那覇市

推薦書の修正案をおおむね了承した奄美・沖縄の世界自然遺産候補地科学委員会=10日、那覇市

 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」世界自然遺産候補地科学委員会(委員長・土屋誠琉球大学名誉教授、13人)の会合が10日、那覇市の沖縄県青年会館であり、2020年の自然遺産登録への再挑戦を目指す奄美・沖縄の推薦書の修正案をおおむね了承した。環境省は国際自然保護連合(IUCN)の専門家による非公式の現地調査が11月に沖縄島北部で行われ、候補地4島の推薦区域の再編などに関する助言を受けたことを明らかにした。

 

 報告によると、IUCNの非公式調査は11月11日から14日にあり、17年10月に行われた4島の現地調査に参加したIUCN世界遺産科学アドバイザーのバスチャン・ベルツキー氏が、米軍北部訓練場返還地などを視察した。

 

 ベルツキー氏は返還地を「保全価値の高い素晴らしい森林」と評価し、推薦区域への追加によって「既存の推薦地との連続性や完全性を大幅に強化する」と助言した。

 

 推薦区域の再編に関して、奄美大島と沖縄島北部の推薦区域周辺の緩衝地帯の増強や、西表島の河川流域の推薦区域への追加のほか、南北2区域に分かれた徳之島の推薦地の妥当性について説明するようアドバイスした。

 

 推薦書の修正案は、5月に奄美・沖縄の「登録延期」を勧告したIUCNの指摘や、非公式調査の助言を踏まえて、4島で24区域に分断されていた遺産候補地を奄美大島、沖縄島北部、西表島で各島1区域に集約。徳之島の2区域と合わせて計5区域とした。総面積は17年2月に推薦した3万7946ヘクタールから約2千ヘクタール増の約4万ヘクタール。

 

 奄美・沖縄は今年の世界遺産委員会で自然遺産登録の最終審査を予定していたが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・IUCNが、返還地の編入など推薦区域の見直しを求めて登録延期を勧告。政府は6月、ユネスコへの推薦を取り下げた。11月に20年の遺産登録に向けた再推薦が決まった。

 

 那覇市で今月内に開く関係行政機関による地域連絡会議を経て、来年2月1日までにユネスコへ正式な推薦書を提出する。