国内外で確保、取引の実態 南西諸島固有の両生類・は虫類 オビトカゲモドキなど WWFジャパンが調査

種の保存法で捕獲や取引が規制されている徳之島固有種のオビトカゲモドキ

種の保存法で捕獲や取引が規制されている徳之島固有種のオビトカゲモドキ

  環境保護団体「世界自然保護基金(WWF)ジャパン」(東京)の野生生物取引監視部門「トラフィック」は23日、南西諸島固有の両生類・爬(は)虫類のペット取引の現状に関する調査報告書を発表した。徳之島の固有種オビトカゲモドキを含め、国際条約や日本の法律などで捕獲や取引の規制対象となっている15種が取引されていることが判明。トラフィックは「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録への動きも絡め、捕獲や取引の規制強化を訴えている。

 

 調査は2017年1月から18年1月までの1年間、南西諸島固有の両生類・爬虫類67種を対象に、国内の店舗やオンライン市場、欧米のオンライン市場で実施。加えて、南西諸島の行政担当者や研究者、観光業者などに対し、捕獲や取引、地域住民の意識に関するヒアリングなども行った。

 

 その結果、調査対象種のうち37種で、国内、海外市場での活発な取引が判明。捕獲や取引が規制されている15種のうち、14種が地方自治体の条例で規制され、3種がワシントン条約、7種が種の保存法の対象に指定されている。

 

 徳之島固有種のオビトカゲモドキは種の保存法と県条例で捕獲、取引が禁止されている。胴体部分の長さが6センチ~8センチで、首から背中にかけてある4本の桃色の横帯模様が特徴。生息環境の悪化や売買目的の捕獲などで個体数の減少が進んでいる。

 

 同法の対象種では、奄美大島から沖縄・渡嘉敷島まで分布するイボイモリも捕獲や取引が行われている。

 

 調査結果についてトラフィックは、希少種保護のルールが不十分で適正に機能していないと指摘。南西諸島の世界自然遺産登録に関する国際自然保護連合(IUCN)の登録延期勧告も絡め「理由の一つに、保全政策の不十分さが指摘されている」とした上で、「勧告に基づく対象地域の見直しや、固有種の捕獲・取引規制の整備と施行が確実に行われるようなシステムづくりが必要」としている。