大島海峡、回復傾向続く 海の健康度調査 瀬戸内町海を守る会

瀬戸内町海を守る会が大島海峡で行ったリーフチェック=7日、加計呂麻島の安脚場沖(興克樹さん撮影)

瀬戸内町海を守る会が大島海峡で行ったリーフチェック=7日、加計呂麻島の安脚場沖(興克樹さん撮影)

 地元ダイビング事業者らで組織する瀬戸内町海を守る会(奥村暢男会長)は7日、奄美大島南部の大島海峡内で海の健康度を調査するリーフチェックを行った。海底がサンゴで覆われている割合を示すサンゴ被度は、浅場の水深5メートル地点、深場の同10メートル地点ともに前年を上回った。夏季の高海水温によるサンゴの白化現象や台風による破損などの影響は少なく、回復傾向が続いている。

 

 調査地点は瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖約200メートルに広がる礁斜面。同会会員と専門家ら19人が参加し、水深5メートル、同10メートル地点でそれぞれサンゴ被度と魚類、無脊椎動物の数などを潜水調査した。

 

 サンゴ被度は、水深5メートル地点で前年比13・2ポイント増の63・8%。水深10メートル地点でも48・1%と前年(47・5%)を上回った。浅場、深場とも新規加入のサンゴは少ない状態が続いているものの今夏の白化の発生はなく、オニヒトデの食痕もほとんど見られなかった。

 

 安脚場沖の調査は2001年に始まり19年連続で実施。奄美大島南部の周辺海域では同年から05年にかけてオニヒトデが大量発生し、食害によってサンゴは壊滅的なダメージを受けた。調査地点は02年6月にサンゴ保全海域に設定され、オニヒトデの継続的な駆除活動を展開してサンゴ群落を保護している。

 

 守る会は船の停泊時にいかりを下ろさなくても済むように係留ブイなどを設置し、サンゴの破損を防いでいる。この日はブイの補修作業も行った。

 

 奥村会長は「ここ数年回復が続き、健康的な海を保つことができている。地元行政や漁協、民間業者らが協力して保全に努めてきた結果だ」と語った。

 

 調査に参加した奄美海洋生物研究会の興克樹会長は「幼生の供給源となる枝状サンゴの大型群体も成長を続けている。毎年実施するリーフチェックは奄美大島の海の経過を知る上でも重要なデータ。今後も海の観光活用と保全を両立してほしい」と述べた。