大熊町の野良猫調査報告 奄美市名瀬

 住民も参加して行われた野良猫調査の報告会=17日、奄美市名瀬大熊町

住民も参加して行われた野良猫調査の報告会=17日、奄美市名瀬大熊町

 奄美ネコ問題ネットワーク(ACN)が奄美市名瀬大熊町で実施した野良猫調査の報告会が17日、同町の大熊公民館であった。町内会の協力で屋外にいる猫の生息状況を確認し、市が繁殖制限を目的に不妊手術を行うTNRを実施した結果、手術済みの野良猫が全体の約9割を占めるようになった。ACNは地域の「屋外猫ゼロ」を訴え、住民参加型の調査の継続と猫の適正飼育を呼び掛けた。

 

 調査は住民に身近な猫問題に興味を持ってもらおうと企画した猫管理モデル地区計画事業の一環で初めて実施。報告会には地域住民ら約50人が参加した。

 

 報告会ではACNの久野優子代表らが奄美大島の山中で希少種を捕食する野生化した猫(ノネコ)や、ノネコの元になる野良猫や放し飼いの猫の問題を紹介。塩野﨑和美さんが野良猫調査の結果を報告した。

 

 調査は5~11月に大熊町の子ども会や青・壮年団の協力で計4回実施。町内の6エリア別に屋外にいる猫の数や、手術済みの印に片耳の先がカットされているかどうかを記録した。調査を基に奄美市がTNRを行った結果、確認した野良猫31匹のうち27匹が手術済みとなり、不妊化率は当初の58%から87%に上昇した。

 

 塩野﨑さんはTNRによって野良猫の生息数を減らすには、75~92%の高い不妊化率が必要と説明。調査で目標を達成できたとして、移入した猫などを発見するための調査の継続と、行政による野良猫対策への活用を呼び掛け、「住民参加型の取り組みの継続が重要」と強調した。

 

 調査に参加した大熊壮年団の藤島亮佑さん(41)は「耳カットされた猫が増えて調査の効果があったと感じた。住民が知識を持ち、意識が変われば野良猫は減っていくと思う」と話した。