奄美大島でノネコ5匹捕獲 計画開始から1カ月

山中で捕獲され、譲渡先に引き取られたノネコ=7日、奄美大島

山中で捕獲され、譲渡先に引き取られたノネコ=7日、奄美大島

  奄美大島の山中で希少種を襲って生態系に影響を及ぼす野生化した猫(ノネコ)の捕獲開始から17日で1カ月が経過した。環境省などによると、ノネコの捕獲数は計5匹で、うち4匹が島内外の譲渡先に引き取られた。残る1匹は収容した奄美ノネコセンター(奄美市名瀬)で譲渡先を探している。捕獲数は当初計画(月間30匹)を大きく下回るが、同省奄美自然保護官事務所は「冬場は捕獲効率が上がると期待している。方法を改善しながら進める」としている。

 

 奄美大島での捕獲は、ノネコを山から排除して生態系保全を図る目的で、同省と県、島内5市町村で今年3月に策定したノネコ管理計画に基づいて実施。希少な野生生物が生息する山中の16平方キロに生け捕り用のかごわな100基を設置。8月1日以降は別の地点にもわな20基を増設して捕獲を進めている。

 

 捕獲状況は7月2匹、8月3匹。同省は捕獲と合わせてノネコの生息状況を確認するモニタリング調査も実施している。わな周辺に設置した自動撮影カメラから、未捕獲の複数のノネコを確認しているという。

 

 奄美自然保護官事務所の早瀬穂奈実自然保護官は「捕獲開始の前後で状況は変わっていない。(カメラに)映っていても捕まっていない多くの猫が残存している」と説明。今後も同じ地点で捕獲作業を続ける方針を示した。

 

 捕獲したノネコは譲渡希望者への引き渡しを進める。譲渡先が見つからない場合は収容から1週間をめどに安楽死させる計画だが、奄美ノネコセンターを運営する奄美大島ねこ対策協議会(事務局・奄美市環境対策課)によると、捕獲数が少なく、施設の収容状況に余裕があるため、今のところ処分は行っていない。

 

 ノネコを引き取った沖縄県の動物愛護団体の代表は「野生動物も愛護動物の猫も同じ命。殺処分を回避するため引き取り、もらい手を探したい」と話す。島内の任意団体の代表は「これ以上ノネコや野良猫が増えないように、室内飼育の徹底など猫を飼う人の意識啓発が大事だ」と訴えた。