奄美自然観察の森、再整備進む 龍郷町

奄美自然観察の森、再整備進む 龍郷町

奄美自然観察の森、再整備進む 龍郷町

 龍郷町の奄美自然観察の森で、施設の再整備事業が進んでいる。野鳥の観察施設や遊歩道などの改修、中核施設「森の館」の移転などを計画し、2022年完了予定。世界自然遺産登録に伴う観光客の増加も見据え、自然環境の保全と持続的な観光利用の両立を目指す。

 

 再整備事業は鹿児島県が16年3月に策定した「奄美群島持続的観光マスタープラン」に基づき、同町が17年から5年計画で実施している。

 

 老朽化で使用禁止となっていた施設内の遊具は18年12月末までに撤去が完了した。跡地は野鳥観察の広場とし、既存の昆虫小屋を改良して鳥に負担を掛けずにより近くで観察できるようにする。動物の往来も可能なボードウオークは19年度内の完成を予定している。

 

 計画によると、来園者の受け入れ窓口でもある森の館は現在地から町道を挟んだ駐車場横に移転し、展示施設や体験コーナーなどを設けて機能を充実させる。敷地内にあるアコウの大木を観察できる遊歩道を新設するほか、展望デッキ2カ所も改修する。

 

 使用不能となっている野外トイレと倉庫については、国の天然記念物ルリカケスなどの野鳥が営巣に利用していることから撤去せずに保存する方針。

 

 自然観察の森は奄美群島国立公園(17年3月指定)内にあり、展望デッキからは笠利湾や東シナ海が一望できる。同町企画観光課の川畑力自然観察指導員によると、観察の森では奄美の固有種や渡り鳥など20種類以上の野鳥が見られるという。工事は野鳥の繁殖時期(3~4月)を考慮して実施している。