梅雨告げる清らな花 イジュ開花

梅雨を告げるイジュの花=奄美大島

梅雨を告げるイジュの花=奄美大島

 一雨ごとに森は緑の深みが増し、露にぬれた花々が生き生きと咲き誇る。雨音に交じり、カエルや夏鳥たちの鳴き声がひときわにぎやかに響き出す。梅雨本番を迎えた奄美は、生命の輝きに満ちている。

 

 奄美地方の梅雨入りとともに、奄美大島でイジュの花がほころび始めた。ツバキ科の常緑高木で、奄美から八重山にかけて分布する。黄色いおしべを縁取る白い花が清らかで愛らしく、甘い香りを漂わせる。

 

 かつては建築用材として重宝され、特に穀物を収める高倉の柱として使われた。樹皮は毒があり、粉末にして漁に用いられた。和名は方言名に由来するという。

 

 

 湿潤な亜熱帯の気候が多様な生命を育む奄美。連載「亜熱帯の彩り│奄美の動植物」では、島の四季を彩る自然の魅力を紹介する。