環境省と税関が希少種識別研修会 鹿児島空港で

希少種の捕獲や持ち出し事例を報告し、対策の重要性を訴えた研修会=10日、霧島市の鹿児島空港

希少種の捕獲や持ち出し事例を報告し、対策の重要性を訴えた研修会=10日、霧島市の鹿児島空港

 長崎税関鹿児島税関支所と環境省沖縄奄美自然環境事務所は9日、奄美群島に分布、生息する希少動植物の島外や国外への持ち出しなど密輸防止に向けた研修会を霧島市の鹿児島空港で行った。2020年夏の世界自然遺産登録を目指す奄美・沖縄の生態系保全が目的で、航空会社や警備会社などから約40人が参加。捕獲や採取が禁じられている奄美・沖縄の希少種持ち出し事例報告などを受けて監視体制強化の必要性を確認し、希少種の識別方法(見分け方)を学んだ。

 

 研修会は国、県、警察、海保、航空事業者などで組織する「奄美群島地域における希少な野生動植物の密猟・密輸対策合同会議」(事務局・環境省沖縄奄美自然環境事務所)の取り組みの一環で、7月の奄美空港に続き2回目。国際線が運航していることから、長崎税関鹿児島税関支所と合同で実施した。

 

 同環境事務所の皆藤琢磨生息地保護連携専門官は、昨年11月に沖縄県から国指定天然記念物のリュウキュウヤマガメ60匹が香港へ空輸され、空港で税関が摘発した事案や、昨年7月に奄美空港から島外に持ち出されようとしていたアマミイシカワガエルやオットンガエルなどを、空港の保安検査担当職員が発見し警察に通報した事案を紹介。

 

 疑わしい動植物を見つけた場合、複数の方向からの写真撮影と所有者の身元確認などの対応策を説明した。

 

 希少種の識別方法については「種によっては、希少種かどうかを見分けるのが非常に難しい」とし、密猟のリスクが高いとされる爬虫類や両生類に絞って、体色や模様などの特徴などを説明。水際対策と合わせ、ポスター、パンフレットでの啓発活動、関係機関の連携によるパトロールなど日常的な取り組みの重要性も示した。