緩衝地帯一部を推薦区域に 環境省がモニタリング展開 世界自然遺産候補地徳之島部会

推薦書の修正案が示された世界自然遺産候補地地域連絡会議の徳之島部会=13日、天城町役場

推薦書の修正案が示された世界自然遺産候補地地域連絡会議の徳之島部会=13日、天城町役場

  【徳之島総局】「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」世界自然遺産候補地地域連絡会議の徳之島部会の会合が13日、天城町役場であった。2020年の世界自然遺産登録に向けた奄美・沖縄の推薦書修正案などについて県や環境省が報告し、徳之島の推薦2区域のうち南部の推薦区域を保護する緩衝地帯の一部を推薦区域に編入する修正案を示した。

 

 地域連絡会議は遺産候補地の適正な管理の在り方を検討し、地域との連絡・調整を担う目的で、環境省、林野庁、鹿児島、沖縄両県と地元関係機関・団体で16年10月に設立。今回の会合には国、県、島内3町の担当者と観光、自然保護関係者ら約20人が出席した。

 

 推薦区域の修正案は、10日に那覇市で開かれた世界自然遺産候補地科学委員会でおおむね了承された。徳之島は南部区域のうち、推薦区域に隣接する緩衝地帯の三京林道周辺の国有林を推薦区域に加え、推薦区域の周辺に位置する井之川の国有林を緩衝地帯に編入する。

 

 徳之島の推薦区域の修正について環境省の担当者は、5月に奄美・沖縄の「登録延期」を勧告した国際自然保護連合(IUCN)の指摘などを踏まえて「推薦区域の中に緩衝地帯が入り込んでいて、一体的な管理を行う観点からいびつな境界にならないようにした」と説明した。

 

 遺産地域の管理に関する徳之島行動計画の修正案では、▽固有種・絶滅危惧種の生息状況▽外来種や観光利用などの影響▽気候変動―に着目して環境省が来年夏ごろに策定するモニタリング計画を展開する。アマミノクロウサギの生息状況と遺伝解析などの科学的な検討を進めることも盛り込んだ。

 

 出席者からは島ごとの実情に応じた外来種対策や予算確保、関係機関が連携した徳之島行動計画の円滑な実施などを求める意見があった。

 14日は奄美市住用町で奄美大島部会がある。