「二鷹」、ご利益の予感 網に掛かったサシバ救助 喜界町小野津

2019年01月05日

救助されたサシバ=元日、喜界町小野津

救助されたサシバ=元日、喜界町小野津

  ○…縁起のよい初夢言えば「一富士、二鷹、三茄子(★なすび)」。夢に見るどころか、2019年の正月早々、サシバ(タカの仲間、絶滅危惧Ⅱ種)を助けた人がいる。喜界町小野津の小田満義さん(75)と、おいの吉行秀和さん(60)=奄美市名瀬=の2人だ。

 

 ○…元日正午ごろ、小田さんは自身の果樹園(同町小野津)の網にサシバが引っ掛かっているのを見つけた。吉行さんはこのとき、帰省中。小田さんから連絡を受けて現場に駆けつけたところ、サシバは地面近くでもがいていた。

 

 ○…吉行さんはサシバが傷つかないよう、慎重かつ素早く網を外し、水をそっと置いた。サシバは網との格闘でぐったりしていたが、しばらくすると、元気回復。飛び立っていった。連絡から救助まで約1時間。

 

 ○…サシバが飛び立つまで上空には仲間の一羽が旋回していた。吉行さんは「任務完了。助かってうれしい。今年はよい年になりそう」と話した。喜界島にも「二鷹」のご利益がありそうな予感がする出来事だった。