サシバのけんか、前利さん撮影=知名町

2018年02月02日

石碑の上に並んで仲良く鳴き声を響かせていたが、突如にらみ合いになり、けんかを始めた2羽のサシバ(前利さん撮影)=30日、知名町

石碑の上に並んで仲良く鳴き声を響かせていたが、突如にらみ合いになり、けんかを始めた2羽のサシバ(前利さん撮影)=30日、知名町

  1月30日午後2時ごろ、知名町のおきえらぶ文化ホールあしびの郷・ちな敷地内で、サシバ同士がけんかする様子が撮影された。至近距離でにらみ合う2羽のサシバ。直後に羽を広げ、猛禽(もうきん)類特有の鋭い爪とくちばしで互いを攻撃。数分間の激闘を繰り広げた。

 

 サシバはタカ科の仲間で全長約50㌢。環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類されている。旅鳥で毎年秋に奄美群島に姿を現し、一休みした後、東南アジアまで南下、春には再び北上する。撮影された個体は北上中か、沖永良部島で越冬したとみられる。

 

 撮影者は知名町の前利潔さん(58)。最初は2羽が石碑の上で仲良く並び、鳴き声を競うように「ピックイー」と鳴いていたが、突如にらみ合いになり、けんかに発展した。

 

 「お互い気持ちよく鳴いていると思ったが、急に隣の鳴き声がうるさく感じだしたのかな。けんかが始まって、数分後に1羽が逃げていった」とその場面を振り返る前利さん。「カラスとサシバのけんかは見かけるが、サシバ同士のけんかは初めて見た。すごかったな」と興奮さめやらぬ様子だった。