ボタンウキクサを駆除 アフリカ原産の外来生物 龍郷町大勝

2018年03月25日

水田に繁殖した特定外来生物ボタンウキクサの駆除作業=23日、龍郷町大勝

水田に繁殖した特定外来生物ボタンウキクサの駆除作業=23日、龍郷町大勝

 龍郷町大勝で23日、特定外来生物ボタンウキクサの駆除作業があった。町役場や環境省奄美野生生物保護センターの職員、地域住民ら5人が水田に広がるボタンウキクサを引き抜き、約3時間で土のう袋15袋分を駆除。奄美の世界自然遺産登録へ向けて生態系保全意識啓発の必要性を再認識した。

 

 ボタンウキクサはアフリカ原産の水草。「ウオーターレタス」の名称で、観賞用として広く流通した。繁殖力が強く在来種を駆逐するため、環境省は2006年に特定外来生物に指定。栽培や運搬、販売のほか、野外に放つことを禁じ、違反者には罰則を科している。

 

 駆除作業を呼び掛けた県自然保護推進員で同町在住の宇都宮英之さん(62)は「放置すると周囲を覆い尽くして田んぼが使えなくなる。日光をさえぎるため水生生物への影響も大きい。世界自然遺産登録に向け、外来種の繁殖状況の把握と駆除する仕組みづくりが必要」と指摘した。

ボタンウキクサ

ボタンウキクサ