ルリカケスってどんな鳥? 特徴、動物園の取り組み学ぶ 龍郷町博物学士講座

2018年09月28日

 

本物そっくりのルリカケスの卵に色を塗る児童ら=15日、龍郷町

本物そっくりのルリカケスの卵に色を塗る児童ら=15日、龍郷町

 龍郷町教育委員会の子ども博物学士講座が15日、同町りゅうがく館でありました。東京の上野動物園、鹿児島市の平川動物公園、奄美野鳥の会から3人の講師を招き、世界中で奄美大島と加計呂麻島、請島にしかいない国の天然記念物ルリカケスについて学びました。

 

 まず奄美野鳥の会の永井弓子さんがルリカケスについて「森の中や人里近くで暮らしていて、木の実や虫、小さな爬虫類などを食べている」と説明。「天敵のハブの他にも、生息地の森の開発やノネコによる被害がある。貴重な生き物を守っていかなければいけない」と呼び掛けました。

 

 上野動物園と平川動物公園ではルリカケスの絶滅を防ぐために飼育展示し①繁殖と保護②調査研究②教育と啓発―などを行っています。たくさんのヒナを確実にふかさせるために、動物園では本物の卵と偽卵(ぎらん)と呼ばれる道具を取り替え、ルリカケスを増やしています。

 

 児童生徒は上野動物公園の高橋幸裕さん、平川動物園の落合晋作さんの指導を受け、動物園で使う偽卵の色付けに挑戦しました。本物そっくりの薄い水色に塗る子もいれば、カラフルな模様を描く子も。卵のうち一つはお土産としてプレゼントされ、児童らはうれしそうに手作りの卵を友達と見せ合っていました。

 

 講座を受講した赤徳小2年生の井上もえさん(8)は「卵は好きな青色に塗った。ルリカケスの鳴き声が面白かった。今度見つけてみたい」と話していました。

 子ども博物学士講座は、児童生徒が体験活動を通して地域の自然や文化に親しみ、郷土への誇りを持つことが目的。今回は2018年度の第4回で、町内の児童生徒と保護者ら計70人が参加しました。

▽ルリカケス

▽ルリカケス