世界遺産学習漫画を作成 奄美大島5市町村

2019年11月22日

奄美大島自然保護協議会が作成した世界遺産学習漫画「奄美大島の自然」

奄美大島自然保護協議会が作成した世界遺産学習漫画「奄美大島の自然」

 島内5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会はこのほど、世界遺産学習漫画「奄美大島の自然」を作成した。転校生の男の子がアマミノクロウサギに変身し、さまざまな生き物と出合って豊かな自然に理解を深める物語。島内の小中学校に配布している。

 

 世界自然遺産普及啓発事業の一環。来年夏の世界自然遺産登録を目指す奄美大島の価値を住民に伝えて環境保全の意識を高め、豊かな自然を次代に継承する目的。編集は㈱小学館に委託。同協議会が監修、作者は漫画家の森本一樹さん。1万1千部を作成した。

 

 物語は4章構成。主人公は父親の故郷、奄美大島に転校してきた小学6年生の男の子。森の中で出合った奄美の妖怪ケンムンにクロウサギに姿を変えられ、ハブやルリカケス、ケナガネズミなど多様な生き物と交流する。

 

 クロウサギの交通事故や、野生生物を襲うマングースや野生化した猫(ノネコ)など自然遺産登録に向けた課題や環境保護の取り組みも取り上げた。

 

 巻頭では四季折々の景色や動植物、固有種や絶滅危惧種などの希少種、自然と触れ合える5市町村のスポットなどを紹介ている。

 

 同協議会事務局の奄美市プロジェクト推進課は「漫画を読んで島の自然に親しんでもらうきっかけになれば」と話した。問い合わせは電話0997(52)1111内線5433奄美市プロジェクト推進課。