夜の森で自然観察 徳之島

2018年11月19日

アマミノクロウサギが通るけもの道を観察するナイトツアーの参加者ら=17日、天城町当部

アマミノクロウサギが通るけもの道を観察するナイトツアーの参加者ら=17日、天城町当部

 環境省徳之島自然保護官事務所は17日、天城町当部の美名田林道で夜の森を歩く体験イベントを開いた。島内から親子連れなど16人が参加。徳之島に生息する希少な動植物の生態を学び、自然保護の重要性について理解を深めた。

 

 奄美群島国立公園自然ふれあい事業の一環で、気軽に徳之島の自然を体験、学習してもらおうと初めて企画。徳之島地区自然保護協議会の松村博光さんが案内役を務めた。

 

 林道歩行の注意点の説明を受けた後、参加者は午後7時ごろから散策。道中ではアマミノクロウサギが通過し、アオバトやアマミサソリモドキなどの生物が観察された。松村さんがそれぞれの生態を解説した。

 

 松村さんは林道沿いに繁殖している外来植物のギンネムとアメリカハマグルマも紹介し、駆除が追い付いていない現状を説明。林道に設置した自動撮影カメラに映った猫を捕獲するわなにも触れ「皆さんが飼っている猫は絶対に外に出さないでほしい」と訴えた。

 

 散策に参加した面縄小4年の富本美優和さん(10)は「ケナガネズミなどが見られなかったのは残念だったけど、他の生き物が見られて楽しかった。また機会があったら参加したい」と話した。

 

 同事務所では次年度以降もナイトツアーを年1、2回行いたいとしている。