大浜海浜公園、ウミガメ産卵率3年間で最低

2015年05月11日

 絶滅が危惧されるウミガメの産卵地としても知られる奄美市名瀬の大浜海浜公園で2014年、上陸数に対する産卵の割合を示す産卵率が62・1%にとどまり、過去3年間で最低だったことが分かった。奄美海洋生物研究会(興克樹会長)が調査した。砂浜の減少が原因とみられ、浜がやせた島内他の産卵地でも上陸しても産卵せずに引き返す個体が増えているという。同研究会は12年度、ウミガメの産卵環境保全を目的に市町村や関係機関、住民らと連携して未調査地を含む奄美大島全域での上陸産卵状況調査に着手した。この取り組みもあり、13年に奄美群島全域でウミガメが上陸した回数は3047回に及び、うち産卵は1932回で全国の産卵回数の1割を奄美で占めていることが分かった。