干潟の渡り鳥探す 野鳥の会創立記念探鳥会

2020年11月04日

渡り鳥などの観察を楽しんだ探鳥会=3日、奄美市笠利町の大瀬海岸

渡り鳥などの観察を楽しんだ探鳥会=3日、奄美市笠利町の大瀬海岸

    NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)の創立32周年を記念した探鳥会が3日、奄美市笠利町の大瀬海岸であった。野鳥愛好家や友人グループなど約20人が参加。水辺で羽を休める渡り鳥などを観察し、身近な自然の豊かさを体感した。

 

 同会は1988年11月3日に設立された。現在の会員数は島内外の380人。創立記念日には毎年、第1回の探鳥会を開催した同海岸で野鳥の観察を行っている。

 

 大瀬海岸は渡り鳥の中継地で、秋・冬は南下するシギやチドリの仲間など多くの鳥が観察できる。干潮時刻が近づくと干潟は餌を探し歩く鳥たちでにぎわい、参加者は図鑑や望遠鏡、双眼鏡を手にバードウォッチングを楽しんだ。

 

 ベテランの会員らは飛び方やくちばしの色、羽の模様などから鳥の種類を判別し、他の参加者に見分け方を教えていた。この日は約1時間でサルマハシギやメダイチドリ、クロサギなど15種を確認した。観察会の後は海岸のごみ拾いも実施した。

 

 奄美市から職場の同僚らと参加した冨永聖子さん(39)は「今年関東から奄美に移住したばかりで鳥の観察会は初参加。望遠鏡越しに鳥たちと目が合った気がしてびっくりした」と笑顔で話した。

 

 鳥飼会長は「この時期は毎日違う種類の旅鳥たちが訪れ見応えがある。多くの人に自然に興味を持ってもらえるように活動を続けたい」と語った。

 

 同会は毎月1回観察会を実施しており、会員を募集している。問い合わせは電話0997(57)7593奄美野鳥の会。