本茶峠で外来種のスギナ確認

2018年03月11日

道路沿いに広がるスギナを確認する奄美の自然を考える会のメンバーら=9日、奄美大島の本茶峠

道路沿いに広がるスギナを確認する奄美の自然を考える会のメンバーら=9日、奄美大島の本茶峠

 奄美市名瀬と龍郷町を結ぶ本茶峠で、シダ植物のスギナが見つかった。奄美の自然を考える会(田畑満大会長)顧問の當田嶺男さん(78)が見つけ、同会メンバーらと9日に現地を確認した。同会によると、スギナはもともと奄美に自生していない外来種。繁殖力が強く、在来植物に影響を及ぼす恐れがあり、「少ないうちに駆除する必要がある」としている。

 

 スギナはトクサ科の多年草。春に地下茎から緑色でスギの葉に似た栄養茎と黄土色の胞子茎(ツクシ)が伸び出す。栄養茎は高さ30~40㌢、胞子茎は同10~25㌢。

 

 植物に詳しい田畑会長によると、奄美大島では1955~65年ごろに奄美市名瀬で確認され、名瀬市街地や大和村の福元盆地、マテリアの滝周辺などでも見つかっている。

 

スギナ

スギナ

 當田さんがスギナを確認したのは、本茶峠の市道本茶線と名瀬クリーンセンター方面を結ぶ市道倍俣線の分岐点から名瀬市街地方面へ約100㍍付近。道路沿いの約30㍍にわたって栄養茎が繁殖。昨年3月ごろにも周辺でスギナを確認していたという。

 

 現地を確認した同会の森山力藏事務局長(72)は「奄美の他の山中にもあるかもしれない。まん延したら大変なことになる。早いうちに調査をして対策を練らないといけない」と述べた。