「岩上の磯鵯」など70点展示 田中一村展「奄美へつづく道」 広島県三次市

田中一村展「奄美へつづく道」=26日、広島・三次市「奥田元宋・小由女美術館」

田中一村展「奄美へつづく道」=26日、広島・三次市「奥田元宋・小由女美術館」

  田中一村展「奄美へとつづく道」が広島県三次市の奥田元宋・小由女美術館で開かれている。奄美時代の作品を含め70点を展示。コロナ禍にもかかわらず25日から3日間で約600人が訪れ、奄美大島で独自の日本画を確立した画家の作品と画業に触れた。5月5日まで開かれる。

 

田中一村展 大矢 作品は、一村が南画家として出発した「栃木~東京時代」、花鳥画家としての基礎を固めた「千葉時代」、亜熱帯の生命力をモチーフに独自の日本画を完成させた「奄美時代」の3章構成。奄美大島商工会議所が購入した「岩上の磯鵯」も初公開された。

 

 作品は階をまたいで展示され、最後に奄美時代にたどり着き、画風が変わるのを実感できる構成。美術評論家で監修を務めた大矢鞆音さん(83)は「その時代で一村は一流だった。奄美に行かなければ今の一村はなかった。大島紬の染色工として働き、命がけの制作に挑み、新しい日本画を完成させた画家の作品と生き方を見てほしい」と話した。

 

 会場は夫婦で日本初の文化勲章を受章した日本画家と人形作家を記念した美術館。27日は大矢さんの記念講演「田中一村の世界―南の琳派への軌跡」もあった。同展に続き、5月8日から6月6日まで美術館「えき」KYOTO(JR京都駅)でも開かれる。