ノロ装束「ハブラギン」トークイベント 宇検村

学芸員の町さんと渡さんがハブラギンについて説明したギャラリートーク=14日、宇検村

学芸員の町さんと渡さんがハブラギンについて説明したギャラリートーク=14日、宇検村

 NHK教育テレビ(Eテレ)の番組「デザインミュージアムをデザインする」の関連企画「DESIGN MUSEUM BOX(デザインミュージアムボックス)展」が6日から宇検村生涯学習センター「元気の出る館」で開かれている。14日はギャラリートークがあり、同村の渡聡子学芸員と瀬戸内町の町健次郎学芸員が奄美のノロ祭事の関連装束「ハブラギン」について「琉球と大和の二つの文化が合わさった奄美独自の衣装ではないか」などと語った。同展示会は17日まで。20日からは瀬戸内町立図書館・郷土館で開かれる。

 

 企画は、ファッション、建築、映像業界などの最前線で活躍する国内のクリエーター5人が、全国の博物館や企業の私設ミュージアムを訪ね、既存の展示物をデザインの視点から見直すという内容。奄美のほか、岩手、石川、東京、兵庫でそれぞれ展開する。

 

 奄美では、ノロの祭事に関係する装束「ハブラギン」に着目。世界的ファッションデザイナーの森永邦彦氏が宇検村と瀬戸内町を訪ね、装束から着想を得て衣装を制作、資料と共に展示した。

 

 ハブラギンは筒袖の上着「ドゥギン(胴衣)」の一種で、三角形の布片を縫い合わせて装飾されている。また、「二つ目落とし」と呼ばれる独特の縫い目が見られるのが特徴。奄美大島の南部に多く残っており、町さんらによると、初めてノロの祭事に参加する少女のための衣装という。

 

 ギャラリートークでは町さんと渡さんが、琉球最高位のノロ・聞得大君(きこえのおおきみ)が就任儀礼で着用する「アシャゲコムネ」と呼ばれる衣装に三角形の文様が施されていることや、神道の装束に二つ目落としが見られることなどを指摘。

 

 町さんは「琉球の古い文化と薩摩藩を通して奄美に入ってきた大和の文化の両方が合わさり、ハブラギンとして奄美大島で独自に進化したのでは」などと推測した。

 

 会場には宇検村が所蔵するハブラギンと森永氏の作品のほか、ノロの祭事に関する説明や入れ墨、舟、高倉などに見られる奄美の文様などについてのパネルも展示された。

 

 瀬戸内町では20~31日に同様の企画展があり、同町所蔵のハブラギンやノロの祭事に関する資料などを公開する。21日はギャラリートークもある(予約制)。

 

 展示会についての問い合わせ、ギャラリートークの申し込みは電話0997(67)2261宇検村・元気の出る館、同0997(72)1600瀬戸内町立図書館・郷土館。