小説集「爪」を出版 鹿児島市在住の出水沢さん

大島紬小説集「爪」を出版した出水沢藍子さん

大島紬小説集「爪」を出版した出水沢藍子さん

 【鹿児島総局】龍郷町出身で鹿児島市在住の作家、出水沢藍子さんがこのほど、大島紬をテーマにした小説集「爪」を出版した。表題の「爪」(1998年発表)や「あやはぶら」(95年発表)などこれまでに発表した5編を収録。「人々の暮らしと深くつながっていた大島紬への思いを織り込んだ」と話している。

 出水沢さんはこれまでに大島紬を題材にした小説7編を執筆。「爪」にまとめた作品は特に思い入れが深く、泥染めや織り技術者などの登場人物を通じて、大島紬の隆盛期の奄美の人々の暮らしもつづっている。

 自身が織元の家に生まれた出水沢さんは「自宅の隣にあった工場からの筬(おさ)の音を聞きながら育った。生活の中に根付いていた紬への感謝も込め、紬小説集の出版を思い立った」と話し、「多くの人に手に取ってもらい、奄美が誇る伝統産業として地域を支えていた歴史を大切にしてほしい」とメッセージを送った。

 価格は税抜き1500円。奄美市内の書店で購入できる。問い合わせなどは電話099(244)2386出版企画あさんてさーなまで。