届け! 癒やしの歌声、オンラインで配信 女性唄者ユニット「あゆたーり」

奄美民謡大賞受賞者が集ったあゆたーり。メンバーは(写真下から反左回りに)平田まりなさん、牧岡奈美さん、森田美咲さん、里歩寿さんの4人(提供写真)

奄美民謡大賞受賞者が集ったあゆたーり。メンバーは(写真下から反時計回りに)平田まりなさん、牧岡奈美さん、森田美咲さん、里歩寿さんの4人(提供写真)

 

 「あ」は奄美の「あ」、「ゆたーり」は方言で「4人」の意味。2020年、女性唄者のユニット「あゆたーり」が活動を開始した。メンバーは牧岡奈美さん、里歩寿さん、森田美咲さん、平田まりなさん。いずれも奄美民謡大賞を受賞した実力派だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響から活動が制限される中でのデビューとなったが、20年内にシングル2曲を発表し、音楽配信サービスで販売を開始した。コロナ禍の中で癒やしの歌声を届ける歌姫4人と総合プロデューサーの迫浩文さんに、結成の経緯や今後の展望を聞いた。

 

 ―ソロが基本の唄者でユニットを結成した経緯は?

 

 迫 「18年に企画したCDブックの『アイヌと奄美』で朝崎郁恵さんを筆頭に多くの唄者と会うことができたのがきっかけ。同作品は全集のような形になり、資料として評価はいただけたが、唄者たちの魅力を伝えるためにはもっとポップな形が良いと考えた。唄者がハーモニーを奏でたらどうなるだろう、民謡のグループも珍しい、これは面白そうだ、ということで初めに牧岡さんに構想を伝えました」

 牧岡 「最初に話を聞いた時は楽しい企画だなと感じたものの、ほかの3人の年齢が若いのと、お腹に子どもがいる時期でもあったので『私が入っていいの?』と思った。でも、迫さんが『構いません』と言ってくれたので、それなら喜んでと話に乗りました」

 

 ―完成したシングル「煌(きらめ)く」の手応えは?

 

 里 「それぞれのシマへの思いを描いた曲になった。曲を聴いた友人から『島に帰りたくなった』と感想が届いたのはうれしかった」

 迫 「曲を作っていた当初はコロナの影響はなかったが、その後に感染が広がった。メンバーそれぞれの故郷への思いが込められた歌詞が、故郷に帰りたくても帰れない人たちの心情にうまくマッチしたと感じている」

 

 ―レコーディングにコロナの影響は?

 

 平田 「私は奄美に帰って来ていたから自分のパートの歌声をデータで送るなどしました」

 牧岡 「リモートミーティングなんて普段やらないこと。(実際に)会えてはないけど、会話はできているという奇妙な感覚だった」

 

 平田 「ずっとリモートだったからセカンドシングルの収録時に再会できたときはうれしかった」

 

迫さんを交えたリモート取材の画像。牧岡さん、森田さんは赤ちゃんとともに参加

迫さんを交えたリモート取材の画像。牧岡さん、森田さんは赤ちゃんとともに参加

 ―セカンドシングルについて。

 

 里 「苦手な英語の歌と聞いて『やめてください』と思った。発音指導も受けたけど発音を意識しながら音程を合わせるのは大変。仕上がりは、聴いてくださった皆さんに判断してもらうしか…」

 平田 「民謡という点ではやりやすかった部分もあった。尺八が入って雄大な感じになった」

 迫 「世界中の人が知っている名曲だからそのまま演奏しても意味がない。奄美のこの4人ならではの形になったと思う」

 

 ―新年の抱負を。

 

 迫 「個々に収録したので、4人が同時に歌った音はまだ関係者すら聴いていない。ライブで歌える日が楽しみ。コロナが収束して動けるようになったらそれぞれの古里を巡る凱旋(がいせん)ツアーをしたい」

 森田 「昨年はまったく歌えない1年だった。子どもを育てながら今年は活動を再開したい」

 牧岡 「私も(森田)美咲ちゃんと同じ。あゆたーりのみんなと一緒に歌える日が早く来てほしい」

 迫 「デビューして1年たたずの内にメンバーの半数が子どもを産んでいる。こんなおめでたいグループはめったにない。そのうち8人グループになりそう」

 平田 「あゆたーり全員、奄美の人に応援してもらって島唄を歌い続けてきたメンバー。春には新曲を発表する予定なので4人そろって古里で歌える日を待ち望んで頑張ります」