生誕110年対談で東さん   田中一村記念美術館

一村作品に囲まれた展示室で開かれた生誕110周年記念講演=9日、奄美市笠利町の田中一村記念美術館

一村作品に囲まれた展示室で開かれた生誕110周年記念講演=9日、奄美市笠利町の田中一村記念美術館

 日本画家田中一村(1908~77年)の生誕110周年記念特別対談・講演会が9日、奄美市笠利町の県奄美パーク田中一村記念美術館であった。映像作家の東加奈子さんと同館の宮崎緑館長が一村作品の奥深い魅力を語り合った。東さんは「一村の作品はこれまでと違う見方がされる時が来ていると感じている。エコロジー(生態環境)問題をひも解くきっかけになると思う」などと語った。

 

一村作品は今夏、フランス・パリであったジャポニズム2018の公式企画美術展「深みへ―日本の美を求めて」で海外初公開された。作品は奄美大島との関係性や作品の世界観を感覚的に捉えられるよう映像と共に展示された。東さんは、その映像制作に携わった。

 

 対談で映像を紹介し、会場の質問にも答えた。その中で東さんは一村作品について「(65年に)姉喜美子さんが亡くなり変わっていっていると思う」と指摘。「外側を描きだしているけど、内なる世界、自分の世界に深くのめり込んでいっているようだ。晩年の絵には小宇宙のようなものが現れている」とも語った。

 

 一村生誕110周年記念対談・講演会は同館主催で今年6月に続く第2弾。来年1月に第3弾がある。