紬美人の英大生が研究発表 織物の染色技術テーマに

「織物の染色技術」をテーマにした研究会をスカイプで聴講する参加者=9日、奄美市名瀬の鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室

「織物の染色技術」をテーマにした研究会をスカイプで聴講する参加者=9日、奄美市名瀬の鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室

 鹿児島大学国際島嶼教育研究センターは9日、織物の染色技術をテーマとした特別研究会を開いた。奄美市名瀬の同センター奄美分室でも、インターネット上のテレビ電話「スカイプ」を通して7人が聴講。「織物の展望と草木染の錬金術―現代日本の地方における新しい世代の染色家」を演題に、染色技術の歴史と現状に理解を深めた。

 

 英国オックスフォード大学の学生シャーロット・リントンさんが講師を務めた。シャーロットさんは昨年11月、自然の素材を使った大島紬を研究するため龍郷町に移住。今年1月には、本場奄美大島紬協同組合の2018紬美人に選ばれた。

 

 シャーロットさんは奄美大島の織物工房で、大島紬など織物の製造過程を調査。伝統的な泥染めや藍染めなど染色技術と、その現代的な応用に注目し、「機織りの染め糸に使われてきた技術が、今は流行を意識した衣類やインテリア製品のために使われている」と指摘した。

 

 デザインの応用がききやすく、自然の材料を使っていることから、メディアなどでも取り上げられ、染色技術の知名度は上昇。一方、機織りなど他の製造過程の影は薄れ、担い手不足が深刻化しているという。

 

 聴講した女性は「詳しく調べられていてよかった。大島紬の製造過程の複雑さは、世界に誇れる技術だと改めて感じた」と話した。