いつか奄美で公演を ミュージカル俳優中井さん

2019年06月27日

芸能・文化

中井智彦さん

中井智彦さん

 奄美2世でミュージカル俳優として活躍する中井智彦さん(35)が26日、南海日日新聞社を訪れた。帝国劇場の「レ・ミゼラブル」全国ツアーに出演中で寸暇をぬっての来島。「2世として多くの奄美出身者に応援してもらっているが、実は奄美に来るのは初めて。いつか奄美公演を実現したい」と笑顔を見せた。

 

 祖父中井藤夫さん、父尚文さんはいずれも奄美市名瀬浦上町出身。藤夫さんは大島高教頭、沖永良部高校長など歴任。尚文さんは神戸商船大を経て、日本郵船㈱で機関長を務めた。

 

 来島の契機となったのは奄美大島出身のミュージカル俳優、島唄唄者の里アンナさん。今年5月、中井さんが関西奄美会の会合に出席し、里さんの島唄を聴いた瞬間「血が騒いだ。島の言葉は分からないが、心情的にも音楽的にも感銘を受け、ルーツの奄美へ行かなければという思いが強くなった」と話した。

 

 レ・ミゼラブルツアーが9月まで続く中、単独ライブも精力的にこなし、優しく力強いバリトンボイスで聴衆を魅了している。「奄美の子どもたちにミュージカルの魅力を伝える体験授業などもやってみたい」と古里との交流に意欲を見せた。