鶴丸城「御楼門」が復元 鹿児島市

2020年04月15日

芸能・文化

復元工事を終え、多くの市民が訪れた御楼門=12日、鹿児島市

復元工事を終え、多くの市民が訪れた御楼門=12日、鹿児島市

 鹿児島市内の史跡、鶴丸城跡で進められてきた同城の城門・御楼門(ごろうもん)の復元工事がこのほど終了した。姿を現した国内最大級の城門を、多くの市民らが訪れている。

 

 県の資料などによると、御楼門は島津家の居城・鶴丸城の正面にあった城のシンボル。江戸時代初期に造られたが1873年の火災で焼失し、県や民間団体が建設協議会を立ち上げて、2018年から復元工事を進めてきた。

 

 門は2階建てで、高さ、幅員とも約20㍍、奥行きは約7㍍。文献など資料を参考に、国内産の木材を用いて伝統工法で建立された。総工費は10億9千万円で、うち6億2千万円は民間の寄付を充てた。

 

 11日には完成式典があり、出席者らが通り初め。新型コロナウイルスの影響で県内でも観光産業の疲弊が懸念される中、観光復興後の新たな名所となるように期待を込めた。

   (鹿児島総局)