コロナ医療体制を危惧 大高新聞部がアンケート

手作業でアンケートの集計に取り組む大島高校新聞部の部員(提供写真)

手作業でアンケートの集計に取り組む大島高校新聞部の部員(提供写真)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県立大島高校の新聞部が同校生徒を対象に意識調査を行ったところ、離島の医療体制や収入が減少した家庭への救済措置について高い関心があることが分かった。30日発行の「大高ジャーナル」第6号に掲載。コロナ時代に適応した島の将来像として、奄美独自のガイドラインに基づいた観光の在り方を提言している。

 

 調査は6月1~5日に実施し、全校生徒737人が回答。日本財団が全国の17~19歳の男女1000人に行った「新型コロナウイルスと社会について」の意識調査と同じ設問を用いて結果を比較、分析した。

 

 深刻化する新型コロナ感染拡大を防止する上で特に重要なものを複数回答で質問したところ、「収入が減少した家庭への救済措置」が54・7%(全国50・1%)、「感染症を中心にした医療体制の強化」が42・9%(同37・2%)と全国調査を上回った。

 

 新聞部は、感染拡大が家計収入の減少につながった家庭が多いと分析。最も差のついた医療体制については、高齢化が進み、感染者の重症化が心配されることや、狭い島内での感染拡大に対する危惧の表れとみている。

 

 このほか、休校による教育や進学、就職への影響に不安を持つ生徒も多かった。

 

 新聞部の論説では、コロナ禍の観光業の在り方に着目し、体験型のグリーンツーリズム的スタイルの確立を提案。「離島と観光は不可分である以上、経済活動を復活させるためにも、奄美独自のガイドラインに基づいた観光の在り方の検討や、島内での意識の共有が大切だと思う」「コロナの収束がなかなか見えない中、観光や医療など、島の将来像に関心を持ち、その議論に高校生も積極的に参加していきたい」と述べている。

 

 意識調査の結果を受け、玉城優衣部長(17)は「医療や観光業など心配もあったが、その中でも前向きな意見を見いだしている人が多かった。今だからこそ、奄美の文化や自然の魅力を伝える方法を見直すことができると思う。大変な時期だけど、紙面を見て、前向きな気持ちを持っていただけたら」と話していた。

 

 大島高校新聞部は2018年に同好会として発足し、今年6月の生徒総会で部に昇格した。「大高ジャーナル」を年3回、学期末に発行している。19年には第67回学校新聞コンクール(南日本新聞社主催)高校の部で一席に輝いた。現在、池之上博秋教諭を顧問に、部員14人。新聞は同校公式ブログで閲覧できる。