中1指導死で男子生徒父親が県教委に要望

山本課長(右)に要望書を手渡す男子生徒の遺族=18日、鹿児島市の県庁

山本課長(右)に要望書を手渡す男子生徒の遺族=18日、鹿児島市の県庁

 2015年11月に奄美市内の公立中学1年男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、生徒の40代の父親が18日、再発防止を求める要望書を県教育委員会に提出した。遺族は「同じことを二度と繰り返さないよう、今回の教訓を生かしてほしい」と話し、実効的な対策の必要性を訴えた。

 

 奄美市が設置した第三者調査委員会によると、男子生徒は担任教諭の不適切な指導が原因で自殺した。第三者委は同市に調査報告書を提出し、生徒の立場に立った支援の実現などを提言している。

 

 県教委への要望書には▽奄美市への助言指導にとどまらない積極的な関与▽奄美市をモデルケースとした他自治体への働き掛け▽再発防止に向けた遺族の活動への援助―など5項目を盛り込んだ。

 

 男子生徒の父親は県教委の山本悟義務教育課長らと非公開で意見交換した。父親は「(第三者委の報告書を)絵に描いた餅に終わらせてはいけない」とし、複数の教諭が指導に関わる組織的な対応の重要性も強調した。

 

 意見交換会には昨年9月に自殺した鹿児島市の公立中学校の男子生徒の遺族が同席した。奄美市の男子生徒の父親の代理人を務める鈴木穂人弁護士は「他の自治体にも共通する問題。ガイドライン(指針)に沿った対応が欠かせない」と話した。

 

 遺族の要望を受け、山本課長は今回の事案を教職員研修に反映させる考えを示した。「子どもの悩みを聞き取れる相談体制を充実させたい」としている。