初の大会中止決定  練習不足や「3密」防止懸念  県高校総体

初めての県高校総体の中止を決めた県高校体育連盟理事会=13日、鹿児島市

初めての県高校総体の中止を決めた県高校体育連盟理事会=13日、鹿児島市

 【鹿児島総局】鹿児島県高校体育連盟(石田尾行徳会長)は13日、常任理事会を開き、2020年度県高校総合体育大会(県総体)の中止を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大による練習不足でけがや熱中症発生の恐れがあり、「3密」のリスクが拭えないことなどを理由に挙げた。同大会の中止は1968年度の初開催以来、初めて。

 

 今年度の大会では5月20日から県本土を中心に33競技を行う予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う全国一律の緊急事態宣言や学校の休校状況などを考慮する必要があり、4月末の理事会では暫定的に6月に延期するとした上で、5月中旬に最終判断すると決めていた。

 

 鹿児島市の白波スタジアムであった理事会は非公開。終了後に石田尾会長らが記者会見で中止を発表した。練習量不足や、屋内競技では「3密」防止が困難であることに加え、離島からの移動や宿泊に伴うリスクなども総合的に勘案したという。

 

 石田尾会長は「何とか開催への活路を見いだしたかったが、このような結果になり本当に残念で申し訳ない。(生徒に対しては)これまで必死に練習して目指してきたものが突然無くなる喪失感は筆舌に尽くしがたいと思うが、新たな目標を設定し、力強く歩んでほしい」と述べた。

 

 上部大会の全九州高校体育大会と全国高校総合体育大会は既に中止が決まっており、県総体の中止で3年生の練習の成果を発揮する場が失われた形。石田尾会長は「何らかの形で区切りとなる場を設定したいと考えている」と述べた。

 

 秋に開かれる駅伝とラグビーについては今後の状況を見て判断する方針だ。

 

総体中止に悲痛の声 悔しさにじませ、後輩に期待 奄美の生徒ら

 

  県高校総体の中止決定を受けて、奄美の生徒たちからは最後の夏の大会がなくなり残念がる声や、後輩たちの今後の活躍に期待する思いなどが聞かれた。

 

 奄美高陸上部の豊紅茉主将(18)は「高校最後の大会。トラック競技で決勝進出を目指していただけに…」と言葉を詰まらせ、悔しさをにじませた。それでも「後輩たちには今後の大会でベストを尽くせるよう練習を続けてほしい」とエールを送った。

 

 樟南第二高卓球部の西元ひまわり主将(17)も「3年生はこの大会で力を発揮するために練習に励んできた。このような形で中止となり残念だが、友達や後輩と一緒に卓球を頑張った日々はいい思い出。来年は後輩が成果を出せる機会がなくならないことを願う」と希望を託した。