奄美の8人も新たな一歩 鹿児島の農業担い手に 県立農業大学校卒業式

地域農業の担い手として新たな一歩を踏み出す卒業生=11日、日置市の県立農業大学校

地域農業の担い手として新たな一歩を踏み出す卒業生=11日、日置市の県立農業大学校

 【鹿児島総局】日置市吹上町にある県立農業大学校(大谷俊夫校長)で11日、第42回卒業式があった。奄美群島の出身者を含め80人(養成部門74人、研究部門6人)に卒業証書が授与され、卒業生は県の新たな農業の担い手として一歩を踏み出した。

 

 昨年度は新型コロナウイルス感染症対策で在校生と保護者の出席を見送ったが、今年度は保護者も加えて約170人が出席。会場の同校体育館の入り口で出席者の検温を行い、全員マスクを着用した。

 

 式典では大谷校長が卒業生一人一人に卒業証書を授与。塩田康一知事は県が進めている人材育成・確保策などについて述べるとともに「農業大学校で学んだ知識や技術を実社会で生かし、地域の農業発展のために活躍を期待する。志を高く持ち、鹿児島の農業農村を支える担い手として飛躍してほしい」と激励した。

 

 卒業生代表では、成績優秀者(知事賞)として表彰された四宮桃さん=畜産科=が「新型コロナウイルスの影響で一時は休学を余儀なくされるなど学業への影響もあったが、農家での留学研修などでは学内で得られない多くの技術や知識を学ぶことができた」と振り返り、「卒業後も学ぶ姿勢を大切に、日本の農業を担う者として胸を張っていきたい」と抱負を述べた。

 

 奄美出身の卒業生内訳は野菜科3人、肉用牛科2人、果樹科、研究部門の農業研究科と畜産研究科各1人の計8人。

 

 奄美市笠利町出身の泊広明さん(20)は、果樹科から同校の研究部門・農業研究科に進み、果樹に関する知識をさらに蓄える。「将来は奄美に戻り、かんきつ類などの地場産果樹の担い手として力を尽くしたい」と語った。

 

 和泊町出身の伊東隆宏さん(22)=研究部門・畜産研究科=は輝北町の畜産農場に就職する。「実家が子牛生産を営んでおり、将来は跡を継いで沖永良部島の畜産振興にも取り組みたい」と意気込んだ。