「隆盛は心の広い人だった」/ひ孫隆夫さん奄美で講演/瀬戸内町・古仁屋小

2018年04月21日

子ども・教育

西郷隆盛のひ孫隆夫さん=20日、古仁屋小学校

西郷隆盛のひ孫隆夫さん=20日、古仁屋小学校

  西郷隆盛のひ孫の西郷隆夫さん(53)=鹿児島市=が20日、瀬戸内町の古仁屋小学校(赤岩道春校長)で講演した。同小4~5年の児童155人は西郷隆盛の生い立ちや人となりなどに聞き入った。隆夫さんは「隆盛は心の広い人物だった」と話した。

 

 兵庫県の伊丹鹿児島県人会(伊藤昭喜会長)などが主催した。隆夫さんは、隆盛と隆盛の3番目の妻糸子の長男寅太郎の孫。奄美群島での講演は初めて。演題は「子孫が語る西郷隆盛の秘話」。

 

 隆夫さんは、散歩中の隆盛に、農民が誤って肥料をかけてしまったとき、隆盛が優しく許した逸話を披露した。

 

 隆盛について▽名前が何度も変わった▽幼少期の名前は小吉▽身長178㌢、体重103㌔~131㌔、足のサイズは24・5㌢ほどとされる▽結婚は3回▽子どもは5人―などと紹介した。

 

 幕府から身を隠すために奄美で暮らした隆盛が▽菊池源吾と名乗った▽龍郷に住む愛加那と結婚し、菊次郎と菊子(菊草)が生まれた―などと示した後、「隆盛の血液型がB型だと分かったのは、隆盛の髪の毛を愛加那が大事に保管したから」「(隆盛が)幕末に活躍できたのは奄美の人たちの支えのおかげ。皆さんは先祖を誇りに思ってほしい」などと話した。

 

西郷隆盛のひ孫隆夫さんの講演を聞く児童ら=20日、古仁屋小学校

西郷隆盛のひ孫隆夫さんの講演を聞く児童ら=20日、古仁屋小学校

 6年生の徳永朱音(あかね)さん(11)は「西郷隆盛が肥料をかけた農民を許した話を聞いて、私も困っている人に優しくしたいと思った」と感想を述べた。

 隆夫さんは19日、奄美市名瀬の朝日小学校でも講演した。