クイズ「子牛の価格は?」 餌やり体験も 古仁屋小学校で食育出前授業

2018年11月09日

子ども・教育

黒牛への餌やり体験もあった食育出前授業=1日、古仁屋小学校

黒牛への餌やり体験もあった食育出前授業=1日、古仁屋小学校

 瀬戸内町の古仁屋小学校(赤岩道春校長、児童数329人)で1日、全校児童を対象にした食育出前授業があった。2017年度の全国和牛能力共進会で日本一に輝いた鹿児島黒牛を教材に、地域の畜産業や農業を取り巻く環境について町や県大島支庁の担当職員が分かりやすく解説。児童は、町内で飼育されている肉用牛の母牛への餌やり体験なども通して楽しく畜産を学んだ。

 

 出前授業は、県教委が設定した「地域が育むかごしまの教育」県民週間(1~7日)に合わせ、地域産品や食文化への関心を高めようと県と町の協力を得て実施した。

 

 町農林課などによると、同町内では24戸が肉用牛生産に携わっているが、生産農家は減少傾向にあるという。

 

 室内講話では、母牛の数や子牛の価格などのクイズもあり、「母牛の数は460頭で、子牛の値段は70万円ぐらい」との説明に児童らは驚いたような表情を見せていた。

 

 屋外での体験学習では、町内で飼育されている生後19カ月の母牛も登場。児童らは恐る恐る牛に近づき、餌やりを体験したり牛の体に触ったりしていた。

 

 体験学習の後には、県産黒牛の焼肉も用意され、児童は日本一の鹿児島黒牛に舌鼓。牛への餌やりを体験した4年生は「自宅の近所で牛が飼われているけれども、こんなに近くで見たのは初めて。町内でたくさんの牛が生まれているのを聞いて驚いた」と語った。

 

 笑顔で焼肉を食べていた5年生2人は「私たちの口に入るまで、農家や多くの人の苦労があることが分かった」「いろんなことが学べ、楽しかった」と話した。