台風で倒伏のガジュマルを修復  和泊小

2020年09月13日

子ども・教育

よこ重機で立ち上げられる和泊小の「なかよしガジュマル」=12日、和泊町

よこ重機で立ち上げられる和泊小の「なかよしガジュマル」=12日、和泊町

 和泊町の和泊小学校(福元哲勇校長、児童243人)で12日、台風10号の強風で倒れた学校のシンボルツリー「なかよしガジュマル」の修復作業が行われた。地元建設会社や校区民の有志が折れた枝などを切り落とし、重機を使って植え直した。児童や地域住民からは「また木の上で鬼ごっこをしたい」「保存できてよかった」と喜びの声が上がった。

 

 同校卒業生らによると、このガジュマルは樹齢は不明だが、半世紀以上にわたり校庭で子どもたちの成長を見守ってきた。2本の木がつながっており、今回はそのうち1本の幹が根元から倒れた。

 

 修復作業は午前8時にスタート。町内の建設会社やPTA、消防団、町教委などのボランティア約30人が午後5時ごろまで作業した。

 

 油圧ショベル3台を使って倒れた木を立ち上げる際には、作業を見守っていた児童たちが「頑張れー」と声援を送っていた。同小6年の清水羅衣沙さん(11)は「倒れているのを初めて見たときはさみしい気持ちになった。ガジュマルが保存されてうれしい」と笑顔を見せた。

 

 植え直したガジュマルは支柱で固定されており、根付くまでの間は木の周辺は立ち入り禁止となっている。福元校長は「なかよしガジュマルは学校の一員。保存され、協力者に言葉にできないほど感謝の気持ちでいっぱい。根が張り、幹が安定したら、また元気にガジュマルで遊んでほしい」と語っていた。

「なかよしガジュマル」を植え直した後の様子=12日、和泊町

「なかよしガジュマル」を植え直した後の様子=12日、和泊町