大島紬で着付け学ぶ 産地再生協が崎原小中で授業

2020年11月15日

子ども・教育

講師の手ほどきを受けながら着付けを学ぶ生徒ら=13日、奄美市名瀬の崎原小中学校

講師の手ほどきを受けながら着付けを学ぶ生徒ら=13日、奄美市名瀬の崎原小中学校

 本場奄美大島紬産地再生協議会(会長・本場奄美大島紬協同組合牧雅彦理事長)は13日、奄美市名瀬の崎原小中学校(長﨑克則校長)で着付け体験授業を行った。中学1~3年の計6人が参加。大島紬で和服の着付けを習い、特色や歴史などを学んだ。生徒たちは手作業による絣(かすり)柄の細かさや軽さに驚き、「成人式や海外旅行で着てみたい」と話していた。

 

 同協議会は産地振興を目的に奄美市と龍郷町、本場奄美大島紬協同組合、本場奄美大島紬販売協同組合、公益財団法人奄美群島地域産業振興基金協会で組織する。中学生を対象とした授業は今年度からスタートしたもので、次世代を担う生徒たちに伝統文化への認識を深めてもらう狙い。

 

 講師は紬協組青年部の元允謙さん(39)、森山桃子さん(37)が務めた。生徒たちは体操服の上にじゅばんをまとい、着物を羽織って帯を結ぶまでの一連の流れを体験。着付けの後は照れくさそうに互いの着物姿をほめ合い、校内を散策して大島紬ならではの軽くしなやかな着心地を楽しんでいた。

 

 座学では、元さんが実際の反物などを見せながら製造工程や歴史を説明。▽約1300年の歴史がある▽1反(約12・5㍍)で450㌘程度と軽い▽世界でも他にない細かな絣模様が特徴│などと語った。

 

 初めて着物を着たという3年生の里俊煌さん(15)は「すぐに着付けを覚えられた。軽いので旅行にもいいと思う。海外に行くときに着たら格好いい」と笑顔。2年生の麻井琴乃さん(14)は「軽さや、柄の種類がとても多いこと、人の顔など自由な柄がいっぱいあることに驚いた」と話していた。