干潟の生き物学ぶ ふるさと留学生も参加 市小中

2019年06月13日

子ども・教育

マングローブ林で干潟の生き物について学ぶ児童生徒=7日、奄美市住用町

マングローブ林で干潟の生き物について学ぶ児童生徒=7日、奄美市住用町

 奄美市住用町の市小中学校(神宮司善文校長、児童生徒11人)は7日、同町山間のマングローブ周辺の干潟を観察しました。ふるさと体験留学生12人も参加。児童生徒は、自然写真家の常田守さん(65)を講師に、豊かな自然を感じながら干潟の生き物やマングローブの植物について学びました。

 

 この日は、市街地の大規模校の児童が5日間程度小規模校で学ぶ「ふるさと体験留学」の最終日。市校の「夏のふるさと学舎」の一環で、午前中はカヌー体験、午後から干潟観察を計画しました。

 

 常田さんは初めに、「マングローブの干潟は国立公園の特別保護地区に指定されている。許可なく生き物は捕まえられない。生き物は手に取って観察し写真を撮ったら元に帰すように」と説明。「近くの工事の影響で砂が堆積しやすくなった。生き物にもそれぞれすみやすい場所があるため、泥と砂が混じる所を好む生き物は減っていくかもしれない」と指摘しました。

 

児童生徒は足元に落ちたメヒルギやオヒルギの種子を手に取ったり、距離を置いてフィールドスコープや双眼鏡で対岸の生き物を観察後、川を渡って動き回るカニ類やミナミトビハゼなどを捕まえて模様や感触を確かめました。

 

 奄美小3年の山下親志君(8)は「干潟に来たのは初めて。カニを見つけるのが楽しかった。また遊びに来たい」と満足したようす。

 

 4月から市校に通う奄美くろうさぎ留学生の豊島彩香さん(12)=滋賀県東近江市出身=は「奄美の良さをたくさん知りたいと思ったのが留学のきっかけ。大きなカニが採れたのがよかった。一度に名前を覚えるのは難しいけど少しずつ勉強して常田さんみたいになりたい」と話していました。