平和の大切さ学ぶ 生徒が対馬丸記念館を見学 大和村・大和中学校

2019年05月23日

子ども・教育

 大和村の大和中学校(有村哲郎校長)の2年生11人は沖縄県へ修学旅行中の15日、那覇市の対馬丸記念館を訪れ、戦争の悲惨さや平和の大切さを学んだ。

 

 対馬丸は太平洋戦争末期の1944年8月21日、集団疎開の学童など1788人を乗せて沖縄を出港。8月22日、トカラ列島の悪石島沖を航行中、米潜水艦の攻撃で沈没。1482人(判明分)が死亡した。宇検村や大和村、実久村(現瀬戸内町)の海岸線には多くの犠牲者の遺体が漂着し、わずかな生存者が保護されたとされる。

 

 同館では学芸員が、約780人の疎開学童が犠牲になったことなどを説明。遺族も遺品のランドセルを見せて戦争の悲惨さを語り「平和を大切にして」と呼び掛けた。生徒たちは記念館に展示されている資料なども見学した。

 

対馬丸記念館で遺族の話を聞く大和中学校の生徒=15日、沖縄県那覇市(提供写真)

対馬丸記念館で遺族の話を聞く大和中学校の生徒=15日、沖縄県那覇市(提供写真)

 2年の屋井姫詩さん(14)は「対馬丸が沈没するときに、子どもが助かるために10㍍の高さから身を投げたり、落とされたりことに驚いた。戦争は絶対にあってはならないと強く思った」と話した。

 

 一行は14~16日の日程で沖縄本島を回り、首里城公園や沖縄美ら海水族館、ひめゆりの塔なども見学した。