移動博物館がスタート 天城町

2019年12月13日

子ども・教育

展示された動物の剥製を鑑賞する生徒ら=12日、天城町天城

展示された動物の剥製を鑑賞する生徒ら=12日、天城町天城

 鹿児島県立博物館(鈴木敏之館長)の移動博物館推進事業「博物館がやってきたin天城町」が12日、同町防災センターで始まった。同センターホールには動物や鉱物の標本、写真など約5500点が展示されているほか、徳之島の自然に関する展示コーナーも設置。初日から町内の子どもたちが多数訪れ、普段目にする機会のない恐竜の化石や鉱物などに触れるとともに、興味深そうに標本や写真に見入っていた。

 

 移動博物館は県立博物館に収蔵されている資料の展示や自然観察会を開くことで、地域住民に郷土の自然への関心を深めてもらおうと、毎年開催している。

 

 徳之島での開催は8年ぶり3回目。開場セレモニーで鈴木館長は「さまざまな展示や実験があり、多くの人に勉強してもらいたい」とあいさつした。

 

 セレモニー後には詰め掛けた南部保育園の園児や天城中学校の生徒らが来場。世界の昆虫や徳之島の自然に関する標本や資料などを眺めたり、鉱物や化石を実際に手で触ったりして自然や環境などに対する理解を深めた。

 

 天城中1年の初田心和さん(13)は「普段博物館に行くことはないので、展示物を鑑賞できるのは新鮮で、自然に対する興味が増した。私たちの世代が自然に興味を持つことは、世界自然遺産登録を目指す徳之島の自然保護にもつながると思う」と話した。

 

 展示は15日まで。14日には同町の樟南第二高校グラウンドで星空観察会もある。