3年後の総文祭開催へ 畠山さん、奄美から唯一参加

2020年10月04日

子ども・教育

奄美から参加している畠山さん=9月20日、鹿児島市

奄美から参加している畠山さん=9月20日、鹿児島市

  文科系活動に取り組む高校生の都道府県代表が集う「第47回全国高校総合文化祭」(総文祭)が2023年7月下旬、鹿児島県で開かれる。地元の高校生19人で組織する準備委員会には、大島高校新聞部の畠山葉生さん(16)=1年=も参加。「奄美、鹿児島の良さを来県する全国の高校生や関係者に感じてもらえるよう、素晴らしいイベントにするため頑張りたい」と意気込む。

 

 総文祭は、文化庁と全国高等学校文化連盟、開催都道府県などが主催し、毎年、会場を持ち回りで開いている。披露される文化活動は演劇や器楽演奏、美術、将棋、新聞などの19部門を基本に開催県の独自部門も加わり、「文化部のインターハイ」とも呼ばれる。高校生の参加者は約2万人、観覧者は約10万人を見込む。

 

 鹿児島大会は開催都道府県の1巡目最後の記念大会。準備委員会は高校生による企画、立案の反映を目的に立ち上げられ、3年後に向けたイベントの土台づくりを進める。

 

 畠山さんの担当は新聞部門。委員会への参加は新聞部顧問の池之上博秋教諭の勧めを受けて決意した。8月下旬に開かれた初会合では「少し緊張した」と話しながらも、他校の生徒と交流を深める中で「ともに頑張って、よいイベントにしたい」との思いが強まったという。

 

 新聞部への入部のきっかけは中学生の時に読んだ大島高校の学校新聞。これまでに世界自然遺産登録を目指す上で課題となっている「ノネコ」対策などについて先輩らとともに取材し、地域が抱える問題などへの関心が高まったという。

 

 総文祭に向けては、準備委員会が中心となって今年11月、地元でのPRを目的に「1000日前イベント」を鹿児島市で開催する予定。9月20日には鹿児島市の県民交流センターで第2回会合があり、委員らがイベントの構成などについて意見を出し合った。

 

 委員会の任期は来年6月までで、総文祭開催も委員の高校卒業後となる。県によると、現在、奄美からの委員会参加は畠山さんだけだが、今後の組織拡充に伴って新たな参加も見込まれるという。

 

 畠山さんは「開催時には高校生ではないけれど、総文祭に参加する後輩たちが素晴らしいイベントを開けるよう、しっかり準備を整えて思いを引き継ぎたい。新聞づくりを通じて鹿児島や奄美を広くPRしたい」と笑顔で語った。

第2回準備委員会で、1000日前イベントの構成についてアイデアを出し合う高校生ら=9月20日、鹿児島市

第2回準備委員会で、1000日前イベントの構成についてアイデアを出し合う高校生ら=9月20日、鹿児島市