ふるさと納税、12市町村計15億円

ふ    古里などに寄付を行うことで所得税などの控除が受けられる「ふるさと納税」。奄美12市町村の2020年度寄付総額(速報値)は前年度比2・9%増の15億194万円、寄付件数は同72・2%増の12万775件だった。寄付額のトップは徳之島町の5億2587万2000円(前年度比19・5%減)。奄美市と伊仙町、喜界町を含む4市町で1億円を上回った。

 

 15日までに、南海日日新聞で奄美12市町村に取材し、取りまとめた。

 

 ふるさと納税の寄付金は自治体の自主財源となる。寄付者へ謝礼として贈る「返礼品」は地場産業の振興にもつながるため、各自治体ともふるさと納税制度を積極的に推進している。

 

 20年度の寄付額は奄美、大和、宇村、龍郷、喜界、伊仙、和泊、知名、与論の9市町村で増え、瀬戸内、徳之島、天城の3町で減った。

 

 寄付額5億円超の徳之島町は、企画課に「ふるさと思いやり応援推進係」を設けるなど推進体制を整え、「アマミノクロウサギふるさと納税」の愛称で全国にPRした。

 

 同町の担当者は「20年度は高額な返礼品の申し込みが減少したため、寄付額も減ったが、ふるさと納税の趣旨として重視している寄付件数は増加しており、全国へ徳之島町をアピールできたと考えている」。21年度は「世界自然遺産登録を見据え、環境保全へのふるさと納税の活用事業をPRし、『使い道』でも選んでもらえる自治体を目指す」と話した。

 

 喜界町と伊仙町は初の1億円超え。喜界町は「返礼品は焼酎セットやざらめに加え、トマトなどの品目も大変好評」と、地場産振興への手応えを語る。

 

 伊仙町は「企業だけでなく個人の農家らにも協力を呼び掛け、フルーツや肉など返礼品の量確保に努めた。今後も地域おこし協力隊や地域の女性団体などとも連携、協力して加工品開発など、さらに返礼品メニューの充実に取り組みたい」と意欲を示した。

 

 件数、額とも減少した瀬戸内町は「額は半減しており、その原因をしっかり分析するとともに、21年度はこれまでなかった宿泊・観光体験メニューをはじめ、新たな返礼品を増やしていきたい」とした。

 

 新型コロナウイルスのふるさと納税への影響に関しては「返礼品は旅行クーポンなどが減った半面、食品関係は増えた」(奄美市)、「巣ごもり需要でネット販売は全国的に伸びており、ふるさと納税もコロナの影響があったように思う」(与論町)といった意見があった。