コロナ対策し採用試験 南3島6町

 奄美群島の南3島6町で20日、職員採用試験が行われた。各自治体の試験会場では新型コロナウイルスの影響による大幅な受験者数の増減はなく、感染対策として受験者間のスペース確保や手指消毒、検温などの対応が見られた。島外から来島、帰省した受験者が多く、自治体の関係者からは感染者発生を懸念する声も聞かれる。

 

 各町の受験者数は徳之島町が33人と最も多く、次いで知名町11人、和泊町10人、与論町9人。消防士1人の採用枠のみに応募があった天城、伊仙両町は各2人にとどまり、6町とも試験会場は増設しなかった。

 

 6町の中で最多の受験者となった徳之島町は、試験会場入り口での検温や受験者の間隔を空けるなど新型コロナの感染対策を講じた。町担当者は「建築技師と土木技師の応募はなかったものの前年より受験者は多く、大半は島外在住の出身者。本土では若者を中心に感染が広がっており、感染者の発生が心配」と話した。

 

 知名町では感染予防対策として、受験者に試験当日まで2週間の体温などを記した健康管理シートの提出を求めた。町の採用試験担当者は「本土の民間企業の採用が厳しいと聞き、受験者増を予想していたが、受験者数は例年並み。島外在住者が受験しやすいように連休中に当たる9月20、21の2日間が最適だと判断した」と述べた。

 

 和泊町では試験会場入り口で受験者の検温を実施するなど予防策を徹底。体調不良者用に別室受験の準備も進めていた。4月には今年度入庁した職員が新型コロナに感染したことから、町総務課の種子島公彦課長は「今回の試験で採用が決まった人は公務員としての自覚を持ち、感染リスクが高まるような行動は控えてほしい」と語った。

 

受験生の間隔を空け、マスクを着用するなど新型コロナ感染対策を講じた中行われた職員採用試験=20日、知名町中央公民館

受験生の間隔を空け、マスクを着用するなど新型コロナ感染対策を講じた中行われた職員採用試験=20日、知名町中央公民館

 天城町は保育士、保健師、一般事務(身体障がい者対象)、消防士を各1人募集していたが、消防士以外に応募がなかった。町担当者は「想定より応募が少なかった」として保育士と保健師を2次募集し、10月18日に試験を行うとした。

 

 受験者数が前年の1人から9人に増えた与論町の担当者は「与論島でクラスター(感染者集団)が発生したことを理由に、受験を辞退する人はいなかった。新型コロナが受験者数に影響を与えたかは分からない」と回答。2人が受験した伊仙町の担当者は「今年度は一般事務の採用予定がなく、消防士の採用枠も1人だけなので特別少ないとは思わない」と説明した。

 島外在住の受験者の負担軽減を図るため、南3島6町のうち、与論町は1日間で採用試験を終え、知名町は21日に面接試験を行う。残る4町は11月以降に2次試験を計画している。

 

 和泊町を受験した出身者で福岡県内の大学に通う男性(21)は「健康管理のため、9月1日に島に入った。大学の講義はオンラインが中心なので、1次試験の結果が出る10月中旬まで島で滞在する。合格したら滞在期間を延長して2次試験まで島で過ごす」と話していた。

(徳之島総局、沖永良部総局)