不戦への誓い新たに コロナ禍で規模縮小 県戦没者追悼式

新型コロナの影響による規模縮小で、約100人が参列した追悼式=22日、鹿児島市

新型コロナの影響による規模縮小で、約100人が参列した追悼式=22日、鹿児島市

 【鹿児島総局】2020年度県戦没者追悼式が22日、鹿児島市の県総合体育センター体育館であった。例年は約1000人が参加するが、今年は新型コロナウイルスの感染対策で参加人数を大幅に絞り込み、遺族など約100人が参列。戊辰戦争から太平洋戦争までの県出身戦没者約8万5400人の冥福を祈って花を手向け、不戦と戦争の記憶の継承へ誓いを新たにした。

 

 追悼式は1965年度に始まり56回目。県内から遺族会の会員や国会議員、県議会議員、市町村関係者らが参列した。

 

 黙とうに続き、塩田康一知事が「今日の平和と繁栄は、多くの犠牲とご遺族の努力の上に築かれていることを忘れてはならない。戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代へ継承するとともに、世界平和に努力していくことは私たちの重要な使命」と述べた。

 

 遺族代表で追悼の言葉を述べた鹿屋市遺族会会長の東純義さん(85)は、新型コロナ禍の中で規模を縮小しながらも式典が開かれたことに感謝。「現在、戦争を知らない世代と言われる80%以上の国民が、どれほど平和の尊さを感じているか考える時、決してあの悲惨な戦争のことを風化させてはならないと思う」と話し、戦争の惨禍を後世に伝えることの重要性を訴えた。

 

 式典には奄美からも遺族が出席。伊仙町遺族会の嶺津太郎さん(76)は「遺族の高齢化で追悼式への参加者は年々減少している。今年はコロナ禍で少ない参加者での開催になったが、どんなに小規模でも途絶えさせることなく続けていくことが大切だ」と話した。