住用川流域防災工事、橋架け替え年度内完了へ

柳橋の架け替え工事が進む住用川の流域防災工事現場=17日、奄美市住用町

柳橋の架け替え工事が進む住用川の流域防災工事現場=17日、奄美市住用町

 県は奄美市住用町の住用川(2級河川)の総合流域防災工事で河川の拡幅や護岸整備などを進めている。河川の氾濫に伴う水害の再発防止が目的。国道58号の柳橋の架け替えは2019年度から上部工に着手しており、20年度内の架け替え完了を目指している。

 

 2010年10月に発生した奄美豪雨で西仲間地区の家屋97棟が浸水し、2人が犠牲になるなど甚大な被害が発生。再発を防ぐため翌11年度から住用川の工事に着手している。

 

 工事は役勝川と住用川が合流する下流域から上流への2・7キロが対象範囲。従来の河川幅員(平均45メートル)を25~50メートル拡幅して水の流量を増やす。

 

 柳橋の架け替え工事は18年度内で橋脚など下部工を終了。20年度内に架け替えた後、古い橋は撤去する。新設される橋の長さは、河川の拡幅に伴い現在の76メートルから87メートルまで延長する。県は現在、架け替え工事と並行して柳橋の下流左岸側約150メートルまでの拡幅や護岸整備を重点的に進めている。

 

 工事は河川に生息する生物や環境に配慮した近自然工法を取り入れているのが特徴で、県内では同町の役勝川工区に次いで2例目。

 

 奄美大島だけに天然の個体が残るリュウキュウアユの産卵への影響を避けるため3~5月と11月~翌年2月中旬の期間は河川水中の工事を中止しているほか、上流では水制工や分散型落差工などと呼ばれる工法を利用して河床の保全を図っている。