地元再確認の旅行提言 コロナ対策で意見交換 観光立県推進会議

新型コロナウイルスの影響や、今後の観光の在り方などで意見交換した推進会議=12日、鹿児島市

新型コロナウイルスの影響や、今後の観光の在り方などで意見交換した推進会議=12日、鹿児島市

 【鹿児島総局】2020年度鹿児島県観光立県推進会議(中原國男会長、委員20人)が12日、鹿児島市内のホテルであった。県の第2期観光振興基本方針(15~19年度)に基づく施策の成果をまとめた最終報告案の内容を説明したほか、新型コロナウイルスによる観光産業への影響や対策について意見交換。新型コロナの感染収束が見通せない中で、地元を巡って良さを再確認する旅行形態「マイクロツーリズム」などについて提言があった。

 

 委員20人中、12人が出席。新型コロナによる影響について県は、5月は延べ宿泊者数が前年度比89・3%減少したが、9月には30・8%まで縮小したと報告。県のディスカバー鹿児島や国のGoToキャンペーンなどの支援策の内容なども説明した。

 

 これに対し、委員からは「支援策の終了時の反動を見据え、その後の観光の在り方をしっかり考えるべき」「GoToキャンペーンの開始は少し早かったと感じている」などの意見があり、出席者は継続可能な取り組みの必要性を確認。

 

 マイクロツーリズムについては「移動にかかる費用を食事や宿泊に回すことでぜいたく感を味わえる」と、新型コロナの影響をプラスに転換する考え方や、郷土教育の視点でメリットを示す声も挙がった。

 

 長期的な取り組みでは、県内の伝統産業や食、離島などの特徴を生かした施策の必要性も示された。奄美から出席したNPO法人「奄美食育食文化プロジェクト」の久留ひろみ理事長は、奄美での世界自然遺産登録の実現に向けた機運の高まりを紹介し、大島紬や島唄、八月踊り、食文化などを複合的に組み合わせた施策を提言した。

 

 県観光振興基本方針は「かごしま将来ビジョン」に基づき5年ごとに策定。第2期の報告書案によると、19年の延べ宿泊者数は約837万人(目標値950万人)で、うち外国人宿泊者数は約84万人(同43万人)、観光消費額は約2856億円(同約3600億円)だった。

 県は委員の意見を踏まえて最終報告書を取りまとめ、県議会12月定例会に報告する。