奄美・沖縄 推薦書を再提出  今年夏~秋ごろIUCN調査

 

多様な生き物が息づく亜熱帯広葉樹林=奄美大島

多様な生き物が息づく亜熱帯広葉樹林=奄美大島

  政府は1日、世界自然遺産登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)の推薦書を国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ提出した。ユネスコの諮問機関・国際自然保護連合(IUCN)が今年夏から秋ごろに現地調査を行い、2020年5月ごろに評価結果を勧告。この評価を踏まえて、同年夏の世界遺産委員会で登録の可否が審査される。

 

 奄美・沖縄は、亜熱帯常緑広葉樹林に希少種や固有種も含め多様な動植物が生育・生息している。アマミノクロウサギやヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなど、候補地の4地域には、IUCNのレッドリストに記載された絶滅危惧種95種の陸生生物が分布し、そのうち固有種が75種を占める。

 

 政府は17年2月に推薦書を提出。現地調査を行ったIUCNは18年5月、推薦区域の見直しなどを求めて登録延期を勧告。政府は6月にいったん推薦を取り下げ、11月に再推薦を決めた。

 

 再推薦ではIUCNの指摘に沿って推薦内容を変更した。推薦区域は沖縄島北部の米軍北部訓練場返還地の編入などによって、4地域で24区域に分断されていた候補地を5区域にまとめた。

 

 面積は▽奄美大島1万1640㌶(前回推薦時1万1544㌶)▽徳之島2515㌶(同2434㌶)▽沖縄島北部7721㌶(同5133㌶)▽西表島2万822㌶(同1万8835㌶)―の計4万2698㌶(同3万7946㌶)。4地域とも前回推薦時より拡大した。

 

 遺産の価値を示す評価基準(クライテリア)は前回の「生態系」を見送り、「生物多様性」に絞った。奄美大島の野生化した猫(ノネコ)対策など外来種対策や、利用ルールの導入といった観光管理の仕組みづくりの強化を図った。

 

 日本の世界自然遺産は白神山地(青森、秋田)、屋久島(鹿児島)、知床(北海道)、小笠原諸島(東京)の4件。奄美・沖縄の登録が実現すれば5件目となる。