感染対策、適切な発信を 県、経済団体と意見交換 新型コロナ

商工業や観光、交通など幅広い分野の現状を確認した意見交換会=12日、鹿児島市

商工業や観光、交通など幅広い分野の現状を確認した意見交換会=12日、鹿児島市

 【鹿児島総局】県は12日、県内の経済団体代表者らと新型コロナウイルス対策に関して鹿児島市の県庁で意見交換した。商工業や交通、観光、飲食などの関係者は、利用客の大幅減により厳しい状況に追い込まれていることを報告したほか、ウイルスに対する過度な恐怖感が県民の外食や外出を必要以上に抑制し、経済活動を阻害しているとも指摘。経済活動と感染防止の両立を図る観点から、適切な感染防止策の周知や情報発信を求める声などが寄せられた。

 

 県内12団体の代表らが出席した。意見交換は非公開。終了後の県当局の説明によると、各業界とも6月には一時的に業績回復の兆しがみられたが、7月以降はクラスター(感染者集団)の発生や感染拡大に伴い、利用客が激減したことが報告されたという。

 

 新型コロナウイルスに関する経済分野の支援策として、無利子の制度融資や雇用維持のための雇用調整助成金などが用意されているが、出席者からは、事態の長期化を見据え「従来の制度融資に加え、新たな制度が必要になってくるのではないか」との意見があったほか、廃業を選択する事業者の増加に対する懸念も寄せられた。

 

 バスや旅客船などの交通事業者からは、利用客減少に伴う便数減で、公共交通機関としての役割を維持することが困難になるとの声があったほか、飲食店や宿泊施設については「ほとんどが感染防止のガイドラインに沿って営業しており、来店客や宿泊客などが守るべきガイドラインも設定してよいのでは」との提案もあったという。

 

 鹿児島商工会議所の岩崎芳太郎会頭は、終了後の取材に「今の状況が長期化すれば、県民の外出などの自粛も長く続く」と述べ、自粛一辺倒のムードになることを懸念。新型コロナウイルスに対し、感染対策を含め合理的な対応による経済活動推進の必要性を訴えた。

 県は各種業界の現状も踏まえ、今後の関連施策や予算案に反映させる方針だ。